記念大会の増枠について

こんにちは。

21世紀枠の残りの地区については神奈川と富山が推薦校未発表(北海道は12月に発表)なので、また後日記事にします。

 

今日は記念大会の増枠についてです。もう知ってる方も多いかと思いますが、来年は95回大会という事で5の倍数が記念大会と定義されています。通常の選抜大会は計32枠ですが、記念大会では増枠される地区があり今回は東北・関東・東海・四国がその対象となっています。

 

・2023年の選抜枠数

北海道 1

東北 2→3

北信越 2

関東 4→5

東京 1

※関東&東京の比較枠 1

東海 2→3

近畿 6

中国 2

四国 2→3

※中国&四国の比較枠 1

九州 4

21世紀枠 3

神宮枠 1

これで2枠の地区が北信越のみとなり、東北・東海・四国は地区大会4強でも選出の可能性が残るというのは嬉しいですね。関東に関しては2008年以来となる一般枠6が現実味を帯びています。

 

・増枠の理由①

東北→2県1枠を満たしていない

今夏の活躍もあり増枠の機運が高まっていた東北。なので増枠自体は誰しもが納得したと思いますが理由が引っかかります。普通に近年活躍しているからとかで良かったと思うのですが北信越も上記の条件を満たしている訳でして。そこはもう少し説明の仕様があったのでは…と感じます。

 

・増枠の理由②

選抜で上位進出校が多い地区を精査

過去10回の選抜4強の回数>枠数の地区

北海道× 1回=1枠

東北× 1回<2枠

関東○ 8回>4枠

東京○ 2回>1枠

北信越× 2回=2枠

東海○ 4回>2枠

近畿○ 15回>6枠

中国× 0回<2枠

四国○ 3回>2枠

九州× 4回=4枠

→県数=枠数の東京・近畿は増枠対象外

→残る関東・東海・四国が増枠

東北の増枠が決定した後に話し合われたのは「ここ10回の選抜大会において4強入りした校数が枠数を上回る地区を増枠対象にする」という内容です。2020年の選抜が中止になっているので2012年~2022年までの選抜が対象になりますね。そして条件に当てはまった地区の中で東京と近畿は既に枠数が十分(そもそも東京は増やしようがない)と判断され、残る3地区の増枠が決まりました。

 

次に各地区の過去の4強入りについて。

 

・北海道

2015 東海大四

大沢投手の力投が懐かしいですね。東海大札幌になってからは甲子園未出場なのもありこちらの校名がしっくりくる人もいるのではと思います。他年度では2013年の北照が8強入りしましたが惜しくも増枠対象とはならず。

 

・東北

2012 光星学院

意外にも選抜に関して上位進出から遠のいている状況。2009年には利府・花巻東の2校が4強入り、2012年は光星学院が2年連続で選抜決勝進出と盛り上がりましたね。成績的には増枠対象に入らなかったので来年の東北勢に期待したいところです。

 

・関東

2012 健大高崎

2013 浦和学院

2014 佐野日大

2015 浦和学院

2018 東海大相模

2019 習志野

2021 東海大相模

2022 浦和学院

やはり浦和学院東海大相模が要ですね。この2校の出場可否が関東勢の運命を握っていると言っても過言ではないです。一方で山梨と茨城はここに名前が残らず。近年の関東大会で躍進する山梨学院や明秀日立が甲子園でも目立てるか注目していきたいです。

 

・東京

2012 関東一

2022 國學院久我山

前回の選抜優勝から早30年。日大三の活躍が光る夏と比べると成績が伸び悩んでいる印象が強いですね。2013~2019年までは8強入りも無く、比較枠も関東勢の方が…という感じでしたが昨年に東海大菅生が8強。今年に國學院久我山が4強と持ち直しつつあります。

 

北信越

2013 敦賀気比

2015 敦賀気比

2枠から唯一脱却できなかった北信越敦賀気比が大活躍。2015年の平沼投手は神がかり的な5試合連続完投で北信越に久々の優勝旗をもたらしました。個人的には奥川投手がいた時の星稜が早期敗退となってしまったのが悔やまれます。

 

・東海

2014 豊川

2018 三重

2019 東邦

2021 中京大中京

2014年の豊川は春夏初出場で快進撃。2018年の三重は東海3枠目での出場で大阪桐蔭を追い詰めた試合が印象的ですね。残る名門2校は流石の活躍でしたが、中止となった2020年の中京大中京は神宮王者だったこともあり勿体なさを感じます。

 

・近畿

2012 大阪桐蔭

2014 龍谷大平安 履正社

2015 大阪桐蔭

2016 龍谷大平安 智辯学園

2017 大阪桐蔭 履正社 報徳学園

2018 大阪桐蔭 智辯和歌山

2019 明石商

2021 天理

2022 大阪桐蔭 近江

言うまでもなく最強地区。ここ10回で優勝6回、準優勝4回という事で決勝戦の述べ20校の半数は近畿勢という状況です。県数の関係上、増枠は叶わなかったものの来年は甲子園優勝経験のある学校が少なくとも4校登場。「近畿王朝」を崩せる学校は出てくるでしょうか。

 

・中国

※2010年の広陵以降8強入り無し

増枠対象の4強入りどころか8強すら遠い中国。今年期待された広陵も激戦の山を勝ち切れず全国の壁が厚いですね。何より四国との比較枠をほぼ勝ち取っていて成績がついてこないのがもどかしいです。

 

・四国

2013 高知 済美

2016 高松商

2校が4強入りを果たした2013年が対象となった事もあり何とか増枠。高松商の準優勝もあったとはいえ、かつての四国にはまだまだ程遠い状態でしょうか。四国の中軸である明徳義塾も2014年以降の選抜は1勝4敗と苦戦中で、中国同様に「突き抜ける」学校の登場が待たれます。

 

・九州

2016 秀岳館

2017 秀岳館

2019 明豊

2021 明豊

秀岳館と明豊で増枠一歩手前までこぎ着けるも及ばず。この期間で福岡勢は準々決勝4連敗と「後1勝」を何度も逃してきたのが響きましたね。かつての上位常連、鹿児島と沖縄の復活も待たれる所です。もっとも今後増枠になったら結構揉めるだろうな…とは思います。

 

次回は比較枠について思うことを書いていこうかと思います。