いつ21世紀枠に選ばれる?東日本編【群馬/埼玉/神奈川/長野/富山/三重】

こんにちは。

今日は未だに21世紀枠として選出されたことのない都道府県と今後の可能性について考えていきます。

 

【選出された事のある都道府県】

北海道 鵡川/女満別/遠軽/帯広農

【東北 6県14校】

青森 八戸西

岩手 一関一/釜石/不来方

秋田 大館鳳鳴/由利工

山形 山形中央

宮城 一迫商/利府/石巻工

福島 安積/いわき海星/磐城/只見

【関東 1都7県5校】

茨城 石岡一

栃木 真岡工

千葉 安房

山梨 都留

東京 小山台

北信越 5県4校】

新潟 柏崎/佐渡

石川 金沢桜丘

福井 丹生

【東海 4県4校】

静岡 三島南

愛知 成章/豊橋

岐阜 多治見

【近畿 2府4県8校】

滋賀 彦根東/膳所

兵庫 洲本/長田/東播磨

和歌山 向陽/海南/桐蔭

【中国 5県5校】

島根 松江北/隠岐/益田翔陽/平田

山口 華陵

【四国 4県9校】

香川 高松/小豆島

徳島 川島/城南/富岡西

愛媛 八幡浜/松山東

高知 土佐/中村

【九州 8県8校】

佐賀 伊万里

熊本 熊本西

大分 大分上野丘/大分舞鶴

宮崎 都城泉ヶ丘

鹿児島 大島

沖縄 宜野座/具志川商

都道府県別では北海道、福島、島根が最多の4校選出。次いで岩手、宮城、兵庫、和歌山、徳島が3校選出となっています。地区別では東北が最多の14校、次いで四国の9校となり両地区とも全県で選出済みです。

 

そして、残る未選出は14府県。各府県の歴代の推薦校と共に振り返っていきます。

 

▲私立

赤字…地区推薦

緑字…一般枠で選出

 

【群馬】

公立推薦 20/23

地区大会出場 3/23

地区推薦 4校

2000年 吉井(県2位/関東初戦)

2001年 伊勢崎工(県8強)

2002年 高崎経大附(県8強)

2003年 富岡(県8強)

2004年 高崎東(県8強)

2005年 沼田(県4位)

2006年 ▲前橋育英(県4強)

2007年 渋川(県8強)

2008年 中央中等(県8強)

2009年 ▲前橋育英(県8強)

2010年 ▲前橋育英(県1位/関東8強)

2011年 高崎(県2位/関東4強)

2012年 富岡(県8強)

2013年 沼田(県8強)

2014年 富岡(県4強)

2015年 伊勢崎清明(県8強)

2016年 前橋西(県8強)

2017年 藤岡中央(県4強)

2018年 伊勢崎清明(県8強)

2019年 伊勢崎清明(県8強)

2020年 館林(県4強)

2021年 太田(県8強)

2022年 市立太田(県8強)

関東推薦4回は栃木の6回に次いで2位タイながら、いずれも補欠入りがなくプレゼンで高い評価を得られていない。ただ、2010年まで関東推薦として見向きもされない状況だったのでそこが良化したのは今後に期待が持てる。2010.11年と推薦した学校が2年連続で一般枠に選出される珍事も。私立は過去に前橋育英しか推薦されていないので、しっかり公立を推し続けているのは◎。

 

・初選出への推し高校…太田

群馬は前橋、高崎と県内上位の進学校が一般枠にて出場してしまっているので甲子園経験のない太田に期待。強豪私立に食らいつく年もあり次のチャンスはそう遠くはないはず。

 

【埼玉】

公立推薦 15/23

地区大会出場 6/23

地区推薦 1校

2000年 ▲浦和実(県2位/関東8強)

2001年 ▲花咲徳栄(県2位/関東初戦)

2002年 鷺宮(県4強)

2003年 ▲春日部共栄(県1位/関東8強)

2004年 所沢商(県4強)

2005年 坂戸西(県16強)

2006年 所沢北(県16強)

2007年 ▲栄東(県8強)

2008年 滑川総合(県16強)

2009年 ▲川越東(県4強)

2010年 ▲慶應志木(県8強)

2011年 ▲昌平(県8強)

2012年 朝霞(県8強)

2013年 市立川越(県2位/関東初戦)

2014年 春日部東(県4強)

2015年 上尾(県8強)

2016年 川越工(県16強)

2017年 市立川越(県2位/関東初戦)

2018年 松山(県16強)

2019年 川口市立(県4強)

2020年 大宮東(県4強)

2021年 上尾(県4強)

2022年 ▲山村学園(県3位/関東8強)

私立校はこれまで8校が推薦されてきたが、被りがないというのは県内の層の厚さを示している。花咲徳栄春日部共栄は後に自力で出場したが残る6校は出場が遠く、今年の山村学園も春夏と関東大会で戦えることを証明したが甲子園に後一歩届かない。公立勢では古豪の上尾が唯一の関東推薦もどちらかといえば自力での出場の可能性のほうが高いか。市立川越は2度目の推薦時に不祥事で取り消しとなった経緯があり今後の推薦は厳しそう。

 

・初選出への推し高校…浦和

埼玉には古豪や文武両道校など候補となり得る学校が多い。その中で戦後の甲子園出場がない浦和は気になる存在。昨秋は16強も上尾に敗れ推薦も渡ってしまった。激戦区にあって再度同じ所まで勝ち進み初推薦となるか。

 

【神奈川】

公立推薦 6/23

地区大会出場 2/23

地区推薦 0校

2000年 ▲向上(県4強)

2001年 神奈川工(県8強)

2002年 厚木西(県4位)

2003年 ▲横浜創学館(県1位/関東初戦)

2004年 ▲鎌倉学園(県8強)

2005年 ▲立花学園(県8強)

2006年 ▲藤嶺藤沢(県16強)

2007年 川崎北(県4強)

2008年 市立川崎(県8強)

2009年 ▲鎌倉学園(県4強)

2010年 ▲藤嶺藤沢(県4強)

2011年 ▲湘南学院(県8強)

2012年 ▲平塚学園(県4強)

2013年 ▲日大高(県2位/関東初戦)

2014年 ▲湘南学院(県8強)

2015年 ▲日大高(県4強)

2016年 ▲横浜創学館(県8強)

2017年 ▲鎌倉学園(県4位)

2018年 横浜商(県8強)

2019年 ▲三浦学苑(県4強)

2020年 白山(県8強)

2021年 ▲日大高(県8強)

2022年 ▲横浜創学館(県4強)

神奈川の私立校は4~8強が壁になっている事が多く、それを反映するかのような推薦校の並びとなっている。なので公立校は戦績的に上位に入り込みずらい。東京の小山台のような事例が神奈川でも再現という期待はあるが、2015年に相模原(4強)の推薦が見送られたようにそもそもの推薦基準もバラバラで推薦の可能性を更に狭めている。少しでも多くの私立校が一般枠で甲子園出場となれば私立偏重の推薦状況は改善するのかもしれないが、現状の神奈川の戦況では厳しそう。

 

・初出場への推し高校…湘南

「湘南が上位進出となれば神奈川はついに本気を出す」と噂されるほど。文武両道であることに加え全国制覇の経験もある古豪である。前述したように相模原が見送られた経緯を踏まえるとこのクラスの学校に頑張ってもらうしか選出の道はなさそう。

 

【長野】

公立推薦 20/22

地区大会出場 11/22

地区推薦 3校

2000年 信州工(県2位/北信越初戦)

2001年 ▲長野日大(県1位/北信越初戦)

2002年 伊那北(県2位/北信越初戦)

2003年 諏訪清陵(県4位)

2004年 上田千曲(県3位/北信越初戦)

2005年 諏訪清陵(県2位/北信越初戦)

2006年 ▲長野日大(県1位/北信越8強)

2007年 飯山南(連)(県3位/北信越初戦)

2008年 ×

2009年 長野(県1位/北信越初戦)

2010年 飯山北(県4位)

2011年 小諸商(県8強)

2012年 諏訪清陵(県8強)

2013年 長野西(県3位/北信越初戦)

2014年 小諸商(県3位/北信越初戦)

2015年 長野(県4位)

2016年 小諸商(県3位/北信越8強)

2017年 松本深志(県8強)

2018年 飯山(県8強)

2019年 木曽青峰(県16強)

2020年 更級農(県16強)

2021年 松本深志(県8強)

2022年 伊那北(県4位)

かつては北信越大会進出の公立校を立て続けに推薦していたが、皮肉にも地区推薦は長野日大のみ。2010年以降に進学校の長野西と長野が地区推薦されたが補欠に入ることもなかった。そして2016年の小諸商を最後に北信越大会進出校が途絶えており、推薦校の戦績低下が心配される。推薦傾向としては進学校路線で長野、松本深志伊那北はいずれも県内偏差値TOP5に名を連ねている。

 

・初出場への推し高校…長野

氷見と北信越推薦を争った今年の伊那北は残念ながら落選。再び長野に可能性を感じていきたい。秋は伊那北との「21世紀枠決定戦」に敗れるも8強入りとまだまだ上位に食い込む力はある。

 

【富山】

公立推薦 22/23

地区大会出場 6/23

地区推薦 4校

2000年 高岡(県4強)

2001年 砺波工(県2位/北信越初戦)

2002年 砺波工(県4位)

2003年 八尾(県8強)

2004年 富山工(県8強)

2005年 福岡(県8強)

2006年 小杉(県4位)

2007年 富山中部(県4位)

2008年 高岡西(県4位)

2009年 砺波工(県2位/北信越初戦)

2010年 高岡南(県8強)

2011年 伏木(県8強)

2012年 富山東(県16強)

2013年 富山(県8強)

2014年 富山中部(県8強)

2015年 富山東(県8強)

2016年 富山東(県2位/北信越8強)

2017年 ▲富山国際大(県2位/北信越4強)

2018年 富山東(県4位)

2019年 高岡南(県8強)

2020年 富山北部(連)(県3位/北信越初戦)

2021年 砺波(県8強)

2022年 氷見(県1位/北信越8強)

同じ北信越の長野とは対照的に初期の候補はやや戦績不足。県内随一の進学校である富山中部しかチャンスはなかったが、2016年の富山東以降は急変。2年前は富山北部・水橋の連合チームが好成績を残すも惜しくも補欠へ。流れそのままに今年は氷見が更なる好成績で地区推薦入りを果たし、いよいよ選出県の仲間入りが見えてきた。

 

・初出場への推し高校…氷見

好成績のみならず地元密着型の高校という特色もある。29年前の甲子園出場という点以外に明らかな減点は無い。氷見でダメなら今後の希望が見えてこない程に今回の推薦は正念場。高野連のプレゼンにも注目していきたい。

 

【三重】

公立推薦 21/22

地区大会出場 10/22

地区推薦 9校

2000年 宇治山田(県4位)

2001年 久居農林(県3位/東海初戦)

2002年 神戸(県8強)

2003年 津西(県4位)

2004年 相可(県3位/東海8強)

2005年 名張桔梗丘(県8強)

2006年 ×

2007年 上野(県8強)

2008年 名張桔梗丘(県3位/東海初戦)

2009年 いなべ総合(県2位/東海初戦)

2010年 松阪(県2位/東海初戦)

2011年 津商(県8強)

2012年 津商(県3位/東海初戦)

2013年 伊勢(県2位/東海初戦)

2014年 津西(県3位/東海初戦)

2015年 宇治山田(県8強)

2016年 四日市(県16強)

2017年 桑名(県16強)

2018年 木本(県8強)

2019年 ▲近大高専(県1位/東海8強)

2020年 松阪商(県2位/東海初戦)

2021年 相可(県8強)

2022年 木本(県4位)

今回の木本により三重は全国最多タイとなる9度目の地区推薦。全体として好成績の学校が多く特色も過疎地域の学校が推されたり、宇治山田・四日市のような県内の名門校が推されたりと色々だが一向に結果が出ない。ちなみに東海の地区推薦は「一般枠が絶望的な県」から選ばれる傾向が強いので、三重の地区推薦が多いのは裏を返すと東海大会の戦績が振るわないからとも言える。

 

・初出場への推し高校…木本

木本は地元主体の少人数で結果を残してきたが東海大会まで後1勝届かなかったのは痛い。東日本は由利・氷見と戦績で上回るライバルがいる為、やはりプレゼンの出来が問われる。9度目の正直となるか。

 

次回は西日本編になります。